はじめに
近年、楽天トラベルを利用して高級リゾートに宿泊する人が増えています。その中一つが、**「マリオット・バケーション・クラブ(Marriott Vacation Club)」**です。マリオット・バケーション・クラブには大きく分けて2つの利用方法が存在します。
- 【1】楽天トラベルなどのOTA経由で通常宿泊予約をする方法
- 【2】マリオットのタイムシェア(所有権)として購入する方法
この記事では、楽天トラベル経由の宿泊から、タイムシェア(購入・Resale)までを網羅的に解説します。
楽天トラベルで予約できるマリオット・バケーション・クラブの宿泊施設
主要施設一覧
楽天トラベルでは、以下のマリオット・バケーション・クラブ施設が予約可能です。
① マリオット・バケーション・クラブ・パルス・ニューヨークシティ
- 立地:マンハッタン中心部ヘラルドスクエア
- 客室数:177室(スタジオタイプ中心)
- 施設:24時間フィットネス、ルーフトップバー
- 料金目安:40,000円〜60,000円/泊(時期による)
② マリオット・バケーション・クラブ・アット・サーファーズパラダイス(オーストラリア)
- 立地:ゴールドコースト中心部
- 客室タイプ:ヴィラタイプ(キッチン・リビング付)
- 料金目安:30,000円〜50,000円/泊
③ マリオット・コオリナ・ビーチクラブ(ハワイ・オアフ島)
- 立地:コオリナ地区ラグーン沿い
- 客室数:560室
- 料金目安:50,000円〜100,000円/泊
楽天トラベル経由でこれらの施設を予約すれば、楽天ポイント還元+Marriott Bonvoyポイント獲得という二重取りが可能になります。
楽天トラベル経由の宿泊のメリット
項目 | 内容 |
---|---|
楽天ポイント | 5と0のつく日・スーパーセール等で10〜15%還元可能 |
Bonvoyポイント | 会員価格5%OFF+宿泊料金の10〜15%分加算 |
柔軟性 | 維持費・契約縛りなし。好きな時期に好きな日数だけ予約可能 |
安心感 | 短期宿泊なので為替や維持費上昇リスクを負わない |
具体例:楽天トラベル利用シミュレーション
- 宿泊費:40,000円/泊
- 楽天ポイント10%:4,000ポイント
- Bonvoyポイント10%:4,000相当
- 実質負担:32,000円
👉 通常の高級ホテル並の価格でヴィラタイプの贅沢ステイが楽しめます。
タイムシェア(所有型)としてのマリオット・バケーション・クラブ
ここからは、もう一つの利用方法である**タイムシェア(所有型)**について詳しく解説します。
タイムシェアとは?
一定の初期費用を払って所有権を購入し、年間の利用権利を得る仕組みです。マリオット・バケーション・クラブではポイント制が採用されています。
初期購入費用
- 1500ポイント〜2000ポイント単位で購入
- 新規販売価格:24,000ドル〜33,000ドル(約330万〜450万円)
- 週単位所有では10万ドルを超える場合も
維持費(年会費)
- 年間:1ポイントあたり約$0.81(2025年実績)
- 1500ポイント所有例 → 年間約1,215ドル+クラブ費用約250ドル
- 合計年間費用:約1,500ドル(約24万円)
メリット
- 毎年リゾートを計画的に利用したい方に最適
- 予約時期が早ければ高級ヴィラも確保可能
- ポイントの借用・繰越制度あり
デメリット
- 初期費用が高額
- 維持費がインフレに伴い年々上昇(年3〜5%の上昇報告多数)
- 希望施設の予約が必ず取れるわけではない
- 契約後の売却は困難
- ボンヴォイエリート特典の対象外になるケースも
タイムシェアのResale(中古購入)という選択肢
新規購入は高額ですが、中古市場(Resale)での購入であれば初期費用を大幅に抑えることが可能です。
Resale購入の流れ
- 希望条件の決定(ポイント数や利用目的)
- 仲介業者を通じて購入(RedWeek、Fidelity、TUGなど)
- 売主との契約交渉と成立
- MarriottのROFR(優先買取権)審査
安すぎるとMarriottが権利行使して契約無効になるケースあり - クロージングと所有権移転
Resale相場(2025年現在)
新規購入 | Resale購入 |
---|---|
約$16/ポイント | 約$4〜8/ポイント |
例えば、1,500ポイントの場合:
- 新規 → 約25,000ドル(約350万円)
- Resale → 約6,000〜12,000ドル(約85万〜170万円)
Resaleのメリット
- 初期費用が半額以下に圧縮
- 同じ施設を安価で利用可能
- 仲介業者経由なら安全に取引できる
Resaleの注意点・リスク
- MarriottによるROFR(優先買戻権)の行使リスク
- 年会費・クラブ費は新規購入と同様に発生
- Bonvoy特典制限(ステータス・プロモーション対象外)
- 予約の取りづらさ(繁忙期の確保難易度)
- 売却時の流動性が低い
実際の利用者の声
- 「Resaleで3,500ドルの2BRをArubaで購入。今では10,000ドル超だが、買ってよかった」
- 「維持費が10年で900ドル→3,800ドルに。負担が大きくなった」
- 「58,000ドルで購入も、年間維持費が4,000ユーロ近くになり負担増」
Resaleはお得に思えますが、中長期的な維持費インフレと予約難を理解した上で購入検討する必要があります。
結論:どちらを選ぶべきか?
利用方法 | 向いている人 |
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楽天トラベル宿泊 | 気軽に高級リゾートを楽しみたい方、維持費負担を避けたい方 |
新規タイムシェア購入 | 毎年確実に旅行し高級ヴィラを利用したい方、長期所有前提の方 |
Resale購入 | 初期費用を抑えつつタイムシェア所有を検討する上級者向け |