投資信託を他社からSBI証券に移管したいと考えている方に朗報です。SBI証券では、投資信託を移す際の出庫手数料を全額キャッシュバックしてくれる「投信お引越しプログラム」を実施しています。本記事では、この制度の詳しい内容から、SBI証券の狙い、他社サービスとの違い、有効的な活用方法まで、分かりやすく解説します。
◆ 投信お引越しプログラムとは？制度の概要
SBI証券の「投信お引越しプログラム」は、他金融機関からSBI証券へ投資信託を移管（入庫）する際の出庫手数料を実質無料にできるサービスです。具体的には、出庫元金融機関に支払った手数料相当額が、SBI証券の総合口座にキャッシュバックされる形となっています。
● 手続きの流れ（公式HPの内容に基づく）
【Step 1】
出庫元の金融機関で投資信託をSBI証券に移管手続き
移管元で移管手続きを完了させ、必要書類（領収書または画面印刷）を取得します。
【Step 2】
SBI証券に申込書と領収書を郵送
投資信託入庫申込書と、出庫手数料の領収書（または代替資料）をSBI証券へ送付します。
【Step 3】
書類の確認
SBI証券側で、入庫データとの照合や不備チェックが行われます。
【Step 4】
キャッシュバック金額の入金
確認完了の翌月末に、証券総合口座へ出庫手数料相当額が入金されます。
✅ チェックポイント：手数料のキャッシュバックは最大で年間2回まで。高額な移管でも安心です。
◆ SBI証券の狙いとは？なぜこのプログラムを展開するのか
● 投資信託資産の獲得競争を有利に進めるため
SBI証券がこのプログラムを打ち出している最大の目的は、資産の移管促進による預かり資産の増加です。投資信託は売買頻度が低いため、長期的に運用残高が増えるほど信託報酬による収益が積み上がります。
● 他社口座の乗り換えを心理的・金銭的に後押し
通常、投資信託の移管には1件あたり数千円程度の手数料がかかるため、乗り換えのハードルが高いのが実情です。SBI証券はこれを実質ゼロコストにすることで、新規顧客の獲得を狙っていると考えられます。
● NISA口座移管にも対応
2024年から新NISA制度が始まり、証券会社間の競争が激化しています。SBI証券はその中で**「NISAでも移管可・手数料無料」**という利点を打ち出し、NISA資産も積極的に取り込む狙いがあると見られます。
◆ 他社サービスとの比較｜楽天証券・マネックス証券との違いは？
では、他の主要ネット証券と比べて、この「お引越しプログラム」はどのような優位性があるのでしょうか？
| 証券会社 | 出庫手数料キャッシュバック | 対象商品 | 備考 |
|---|---|---|---|
| SBI証券 | ○（実費全額・上限あり） | 投資信託 | 年2回まで申請可 |
| 楽天証券 | △（キャンペーン時のみ） | 一部ETF・投信 | 常設ではない |
| マネックス証券 | ×（キャッシュバック制度なし） | – | 出庫手数料は自己負担 |
● 比較ポイント
- 常設プログラムとして提供しているのはSBI証券のみ
- 手続きが明瞭で、WEBサイトに情報が網羅されている
- 移管後の投信保有でもTポイントやVポイントが貯まる（SBIならではの特典）
◆ 投信お引越しプログラムの有効な使い方
SBI証券のこの制度を使って、賢く資産を一元管理しながらコスト削減する方法を解説します。
● ケース1：手数料の高い銀行・証券会社からの移管
地方銀行や対面証券では、投資信託の保有コスト（販売手数料や信託報酬）が高いケースが多く見られます。SBI証券に移すことで、信託報酬が低い同一銘柄を保有できる場合もあります。
● ケース2：NISA口座の移管で非課税メリットを維持
新NISAでの資産形成を目指す方には、移管による非課税枠の活用最適化が有効です。特に積立枠・成長枠の整理を行う上で、口座を一元化するメリットは大きいです。
● ケース3：ポイントプログラムと併用
SBI証券はTポイント、Vポイント、Pontaポイントに対応。投信を保有するだけで自動的にポイントが貯まる仕組みが整っています。移管によってこれまでポイント対象外だった資産も、自動的にポイント収益源へと転換できます。
◆ 注意点とQ&A
Q1：申請期限はある？
A：特に定めはありませんが、申込書の提出は移管完了後、なるべく早めに行いましょう。当月中の提出が理想です。
Q2：すべての投信が対象？
A：一部対象外の銘柄がある可能性があります。詳細はSBI証券の「投資信託入庫申込書」ページで事前に確認を。
Q3：手数料の領収書が出ない場合は？
A：WEB明細の画面キャプチャで代替可能。移管日・手数料・移管元情報が明記されていればOKです。
◆ まとめ｜SBI証券での資産移管は今がチャンス
SBI証券の「投信お引越しプログラム」は、投資信託を低コストで一元管理したい方に最適な制度です。他社では類を見ない常設のキャッシュバック制度により、心理的・金銭的な負担を取り除き、スムーズな資産移行を実現できます。
ネット証券選びでお悩みの方や、複数口座に分かれた資産をまとめたい方は、この制度を最大限に活用して、効率的な資産運用の第一歩を踏み出しましょう。
